韓国語を勉強している人や、韓国ドラマを良く見る人にとって『낙하산(ナッカサン)』という言葉にどれほどなじみがあるか分かりませんが、よく使われる言葉であり、韓国の文化を良く表している言葉だなと思ったので、解説していこうと思います。
『낙하산(ナッカサン)』とは、漢字語で落下傘=パラシュートという意味ですが、パラシュートという意味で使うより、『天下り、コネ入社、縁故入社』という意味で使われることが多いかと思います。
너는 낙하산이야? : あんた、コネ入社だったの?
저 직원은 낙하산이래 : あの社員、コネ入社だってさ
会話の例文としてはこんな感じでしょうか。
ではこの言葉のどこが韓国の文化を表しているかについてですが、
韓国では一般社会の中で起こりえる不平等をとても嫌います。
・軍隊に行かない人
・官僚の親の子が裏口入学で良い大学に入った
このようにみんなが苦労することについて、何かしらズルをしていることが明るみになると、社会的にかなり叩かれます。こんなニュースはたまに聞きますね。
それは、抑えつけられている国民感情の矛先が向きやすいという背景があるのだと思います。
そんな価値観の中で『낙하산(ナッカサン)』が入社同期にいたら、その人に対してがんばって入社した同期はどう思うでしょうか。
自分は一生懸命勉強して良い大学に入って、難関な面接をクリアして入社したのに、あいつはコネで入ったなんて、、となることは容易に想像できます。
ドラマであれば、少し前になりますが会社生活をリアルに描いた『미생(ミセン)』でも、主人公は『낙하산(ナッカサン)』と言われていました。
みんなが必死に上った山に、空からふわっとパラシュートで降りてきたということなのでしょう。
確かに必死になってやったことについて、楽して同じ結果を出している人がいると腹も立つかもしれませんが、それもまた実力の内とみてしまう私はちょっと韓国文化的にはズレているのかもしれません。
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