私が会社員をしながら韓国の大学院でMBA(経営学修士)を修了するまでの話をいくつかのテーマに分けて話そうと思います。
今回は2回目の投稿で韓国の大学院への入学手続き~入学までについてです。
応募準備
まずは大学の教務課に問い合わせ
ホームページにも応募要件等は書いてありましたが、お問い合わせは「教務科」となっており、教務課のアドレスにメールをしました。
メール文にも書いているのですが、当時年末で、1月の初めの週までに書類を集め応募する期限になっており、実質書類を集めることが難しいと思ったのですが、結果的にギリギリ期限内に集めることができました。
応募書類の準備
応募書類はざっと以下の通りでした。当然ですが、外国人なので提出書類も多かったです。(難易度を☆で表してみました。)
〇 卒業証明書・日本の大学(☆☆☆)
〇 成績証明書・日本の大学(☆)
〇 履歴書(☆)
〇 自己紹介書(☆☆)
〇 パスポートのコピー(☆)
〇 国籍確認書類(☆☆☆)
〇 残高証明書(☆☆☆)
〇 韓国語能力証明(☆)
〇 在職証明書(☆)
卒業証明書・日本の大学(☆☆☆)
日本の出身大学で卒業証明書を英文でもらい、提出するだけのことなのですが、かなり苦労しました。
まず、年末にバタバタと応募準備に始めたわけですが、韓国はともかく、日本は12月27日あたりから1月の5日、6日ぐらいまで休みモードで、大学も冬休みで証明書の発行をすぐに受けることができませんでした。
また、地元の大学ではありますが、実家の両親に頼むにも少し離れていることから期日までに大学に取りに行って、PDFで送ってもらうのも無理そうでした。
そこで、15年くらい前に当時大学で韓国語を教えてもらっていた朴先生にダメもとで頼んだところ、快く引き受けてくださり、大学の教授がじきじきに十数年前の卒業生のために教務課に行って、送ってくれました。(こういう場合、本人じゃないので委任状は必要です。)감사합니다^^;;
面倒なアポスティーユ
また、応募時にはPDFで良かったのですが、正式な書類手続きのためには、この卒業証明書をアポスティーユを受ける必要があり、これがかなり難易度が高かったです。
アポスティーユとは、国内の公的な書類を海外の公的な機関に提出する際に、日本国としてちゃんとしたものとして認証しましたよ、という証明のことです。(私の解釈です。)
海外がらみなので日本ではこれを外務省が管轄しているようで、自力でやろうと思えば大阪か東京の外務省の窓口に行って申請する必要があります。
こんなことを実家の両親に頼むこともできず、結局ヤフーで「アポスティーユ」と検索すると一番上に出てくる大手(?)行政書士事務所でこれらのことを代行してくれるサービスがあり、依頼することにしました。
背に腹は代えられないですが、アポスティーユの手続きと韓国への国際郵便代で3万円ちょっとかかりました。
まだコロナ前だったこともあり、このために東京に日帰りするかも本気で考えましたが、3万円の代行を選びました。
アポスティーユ付きの入学証明書の提出期限も数週間後までに迫っていたので、大学院には何とか期限を延ばしてもらって提出できました。
普通はこんなにギリギリで準備しないでしょうから、くれぐれも早めに準備した方がいいですね。
成績証明書・日本の大学(☆)
成績証明書はアポスティーユを受ける必要が無いので、英文のPDFを送るだけ済みました。
大学は卒業できれば良いと思っていて、成績なんて気にしたことがなかったので改めて見るとひどい成績でした。
履歴書(☆)
就職、転職の際に使うような履歴書です。
韓国の履歴書のフォーマットは日本の一般的なものとかなり似ているのと、既に現職に就くまでに韓国で韓国語の履歴書を何度か作成していたので、特に手間はかからず提出できました。
自己紹介書(☆☆)
ワードで1ページほど自己紹介文を書きました。
韓国で働いていること、大学院で経営学を学びたいと思ったきっかけ、勉強しながら活かしたいことなどを適当に書きました。
自己紹介書だけでなく、職場の上司や大学教授などに書いてもらう紹介文というものも提出書類リストにありましが、これは難しいといったところ無くても良いとのことでした。
パスポートのコピー(☆)
パスポートはコピーするだけですね。
国籍確認書類(☆☆☆)
これも面倒だった書類の一つです。
パスポートで国籍の証明が十分できると思いますが、ここで要求されたのは「등본(謄本)」のことで、日本では本籍地の区役所で発行してもらわないといけません。
これまた謄本自体は両親に頼んで区役所に行って発行してもらったのですが、これを当然韓国語に翻訳をして、公証を受けないといけないとのことです。
公証(공증)といのも初めて聞きましたが、韓国語に翻訳されたものがちゃんとしたものかを第三者機関で公的な証明(私の解釈です)を受けないといけないようです。
そこで、日→韓の公証のできる期間をネイバーで検索し、できるだけ住んでいるところから近いところで探しました。
この公証自体はアポスティーユほどではなく、民間の公証をやっている事務所でお願いできました。
依頼料は翻訳費込みで65,000ウォン、翻訳を自分でやって公証発行だけなら35,000ウォンだったので安くするために自分で翻訳しました。
謄本の翻訳はこんなイメージです。
残高証明書(☆☆☆)
卒業証明書や国籍確認書類とは別の意味で準備するのが難しかったものです。
銀行の個人の通帳に2000万ウォン以上ある状態で、銀行の残高証明書を発行しろというものです。
大学院側からすると入学金や授業料を払えるだけの経済力があるのかを判断する資料なんだと思いますが、こんな額の預金があるわけがありません。
ちょうど12月末だったので会社から支給された賞与と少しの預金で500万ウォン、妻がパートでコツコツ貯めた500万ウォンでも1000万しかいきません。
日本の両親に頼むのは最終手段だけど、円をウォンに変えて入金して、まだ出金して円に換えて返すのも面倒なことです。それに1000万ウォン(約100万円)を借りるのも簡単ではありません。
悩んだ末、妻の両親に頼み1000万ウォンを借り、一時的に2000万ウォンを作ることができました。
ちなみに日本の仕組みは知りませんが、韓国では残高証明書を発行してから24時間後までその通帳からお金を出すことができないようになっています。
逆に言うと、カードローンなどで1日だけ借りて一時的にこの証明を作ることができるんだと後で理解しましたが、どのみち外国人の私にはカードローンでも1000万ウォン引き出すことはできませんでした。
そんな形でうまく残高証明書を提出できたのですが、後日数週間後の面接後に再度提出することとなり、義理の両親にはもう一度あまたを下げました。。
韓国語能力証明(☆)
2011年4月の試験なので、約10年前に合格したTOPIK6級の成績証明書で大丈夫でした。
この手の外国語試験の証明書は2~3年で効力が無くなるような話も聞いていたので、少しドキドキしましたが何も言われなかったです。
在職証明書(☆)
これは会社の管理部に言えばすぐに出してもらえるので、簡単に準備できました。
在職証明書は外国人登録の更新でも使うので、会社に頼むことがたまにありますね。
面接
上記の以上のことが準備しながら色々とありましたが、何とか書類を提出しながら面接の案内がメッセージ(문자)できました。
面接当日は生徒の控室とに20人くらいの人が待機しており、外国人の5名くらいが先に呼ばれ面接官のいる部屋に呼ばれました。
そのうちの3人が先に面接官の前に座らされ質問が始まります。
『自己紹介を簡単にしてください』
『この大学院を知った(応募した)きっかけは何ですか?』
『現職ではどんな仕事をしていますか?』
『韓国語での授業や教材を読み解くのに問題ありませんか?』
など当たり障りのないことが質問されます。
落とすための面接というよりは、語学的に大丈夫かを確認するための面接のような形だったので、後日無事に合格し、登録金を支払い無事に入学することができました。
ここから約1年半をかけて卒業するのですが、授業やテスト、生徒の雰囲気などの大学院生活についてはこれから徐々にブログに書いていこうと思います。
コメント